訓練競技会・審査会のシステム
競技内容について
服従
犬が本来もっている忠誠心を、さらに正確な服従というかたちで、その服従性を競い合う基本的な科目です。指導手の命令で犬を足もとに付けさせ、犬と共に決められたコースを歩いたり(脚側行進)、犬のみを立止まらせ呼び寄せたり、障害物を飛越(障害飛越)させ、投げた物品を持って来させたり(物品持来)、何分間か伏せをさせておく(休止)等の競技です。
指導手の命令で脚側行進
警戒
使役犬(警察犬種)の基本でもある服従性を競い合う科目で、指導手の命令をいかに忠実に守るかを審査する競技でもあります。指導手の命令で指導手と共に走ったり、犬のみによる幅跳び、トンネルくぐり、高さ約1メートルの障害物の飛び越し、投げたダンベルの持来、また数箇所に置かれた遮蔽物に仮想の犯人が潜んでいるのを発見させたりします。また、逃走した犯人や向かって来る犯人に対し犬に襲撃させたりする競技です。
警戒の仮想犯人への襲撃
臭気選別
犯人の物と思われる遺留品を想定し、その臭いを素に犯人の物かどうかを犬に判断させ、その正解率を競い合う競技です。競技の方法は、容疑者の臭いのついた布片(現在はほとんど布片を用いますが、封筒、割り箸などを用いる場合もあります。)を犬に嗅がせ、スタート位置から約10メートル先に設けた選別台の5個所のそれぞれに、容疑者と同じ臭いを付けたもの(犬に嗅がせた臭い。)と、容疑者とは違う臭いを付けたものを置いた台から、同じ臭いのするものを持って来させることで正解となります。また、より高度な犬の選別能力が必要とさせる「ゼロ回答選別」(犬に嗅がせた容疑者と同じ臭いを付けたものが、選別台上に無い場合)も行います。
臭いを選別する臭気選別
足跡追及
逃走犯人を想定し、逃走犯人役(印跡者)が、あらかじめ設定されたコースを歩いて足跡コース(逃走した経路を想定したもの)を作り、その足跡コース上に印跡者が所持品(物品)を決められた場所数箇所に置き(逃走犯人が落としていった所持品を想定)、犬を使用してコースの途中に置かれた遺留品(所持品)を発見させながら、犯人の臭いを頼りに正確に足跡のコースを所定時間内で追及させて競い合う競技です。
足跡コース上の臭いを追う足跡追及